麹蓋
麹蓋がないので、この際作ることにした。
まず、一般論としての麹蓋(調査結果)は、内径300×450×50くらいで、杉板でできており、底面は、柾目の杉板で厚さは1mmくらいだろうか?この柾目の杉板の下に麹蓋の横方向に3本の板を通すのだが、真ん中の板は中央部分が厚く、両端が薄くなっていて、蒸米を入れると、底の杉板がしなり、中央部分が周辺より少し高くなる構造になっている。(両端の2本の板の厚さは、中央の板の端の厚さと同じにする)なお、ある酒造会社では、この底板はカンナ掛けしていない。杉板を薄く割ったものを使用している。表面はざらついていて、適度に空気に触れるようになっている。側面の杉板は、そりを考えて木裏が外側になるように組む。麹蓋を組む際、クギを使うか使わないかに分かれる。(まあ、湿気の問題なので、今はステンレスのコースレッドという優れものがある)
第1号機の製作
さて、まず試作品(第1号機)を作ってみた。上記のサイズでは、せっかく貰ってきた発砲スチロールの箱に入らないので、ミニサイズの麹蓋を試作してみた。実際に作ってみると、いろいろな問題が見えてくる。
内径260×340×62 外径299×378×79(くらい)。枠はSPF1×3で、底板は杉荒板12×18×1800から切りだし、カンナで厚さ4mmまで削り込む(やれやれ冗談じゃないよ:実際厚さ4mmではしなりもしない)。麹室は湿度がかなり高いためクギが錆びたりするので、クギを使わずにダボ穴をあけ、ダボで接合した。接着剤は体に悪い(?)ので、いろいろ検討した結果、諦めて体に悪い?かもしれない接着剤を使ったw。(人間諦めが肝心だ)。材料費は失念した。
検討結果:日本伝統の続飯(そくい;米をつぶしたのり)や膠は湿気に弱い。市販品で一番安全そうなのは、タイトボンドⅢという湿気に強いタイプなのだが、近所に売ってない。アロンアルファは無害だが木には適さない。結局木工ボンドでということにw。だったら、ステンレスのコースレッドでいいじゃないかという気がしないでもない。
問題点:杉板は乾燥すると縮むので、底面の2枚の杉板の間に隙間ができてきた。
(このテーブル板は1cm間隔の方眼になってます)
第2号機の製作
どうにも、第1号機の底の通気性がよくないので、第2号機の製作した。
根本から考えると、そもそも底を杉(柾目)にする必要があるのか?という疑問。
昔は木しか素材がなかったので、杉の柾目板を極限まで削って通気性を確保したのでしょうが、今は、いろいろな素材にあふれているので、杉板を使う必要もないのではないか?
勿論、杉板の抗菌性、防虫性を否定しているわけではない。
今回は、側板は杉荒板(見栄えは悪いですが節約です)、底面は、アルミサッシの網戸ネット(24メッシュ)にタキロン トリカルネット(4mm 幅は100cm(だったかな?)長さ10cm68円税別;ホームセンターの園芸コーナーで10cm単位量り売り)を重ねて使うことにした。網戸ネットだけでは強度に若干の不安があったため、このような選択となった。網戸は耐候性ポリプロピレン、トリカルネットは高密度ポリエチレンである。
(注:大きいのはフルサイズの麹蓋)
(底の中央が盛り上がっているのは剣菱さんの麹蓋を参考にしました)
こうやって見るとわかりますが、1号機(左)は、麹が完全には落ちませんでした。
杉板に入りこんだようです。2号機は、ハブラシで洗えばきれいになります。
第3号機
この2号機、実はちとサイズが大きくて、オーブンレンジに入りませんw。
オーブンレンジの加熱室の内径もさまざまですが、オーブンレンジを保温器容器として使う場合にも対応できればそれに越したことはありません。
そこで、第3号機は、なんと麹蓋を作らないという形にw。ダイソーのA4メッシュファミリーBOXを使うことにした。
これでは麹がこぼれるので、蒸し布をかぶせます。
さて、これで麹を作ってみましたが、思いのほかよくできました。難点は、多少麹が布のはじからこぼれるということでしょうか?
今まで何をやってきたのだろうと................
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